池袋にできた「サンリオキャラクターズ ラブリーカフェ」に行ってきた

西武池袋で80年代サンリオキャラクターをフィーチャーした「サンリオキャラクターズ ラブリーカフェ」が開かれていたので行ってきました。サンリオはかわいくていいので。

 

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今回フィーチャーされていたのはタキシードサムゴロピカドンチアリーチャムハンギョドンニャニィニュニェニョンフレッシュパンチの6キャラクター。タキシードサムとハンギョドン以外はそんなに有名ではないかもですが、おばあちゃんの家で見たことあるという人は多いのではないでしょうか。知りませんが。

 

サンリオの80年代キャラクターたちは現代のような直截的なかわいさではなく、「あ、なんかいいな」というかわいさを湛えているように私は思います。言うなれば香気のような漂い、それはファンシーという言葉に集約されるのではないでしょうか。語義の取り違えはあるかもですが、淡い色彩でかわいいキャラたちにぴったりな言葉だと感じました。

 

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内観はこのようになっています。天井吹き抜けのフードコート型、壁にはキャラクターの装飾があしらわれています。客層は若い女性がほとんどでしたが、カップルや家族連れも確認できました。たまたまかもですが店内に1982年にリリースされた山下久美子の『赤道小町ドキッ』が流れていました。BGMも80年代に寄せてくるとはさすがですね。

 

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メニューはそれぞれのキャラクターをモチーフにしたものが用意されていました。

 

どれもとてもいい感じですね。キャラクターの要素を残しつつきちんとしたカフェメニューに仕上がっています。たまにキャラクターのピンだけ刺してコラボメニューとかやってるやつがありますが、そこはさすがサンリオ徹頭徹尾という印象です。

1人で来たので「タキシードサムのぶくぶく浸かりシチュー」(1,090円)と「フレッシュパンチなゼリー inクリームソーダ(890円)を注文しました。こういうのって誰か友達と来れたらシェアできるのでいいですね。

 

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メニューが来るのを待ちながら店内に飾られている絵を見ます。

タキシードサム、かわいいですね。昨年のキャラクター総選挙で15位に支持されるだけあります。

 

 

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来ました来ました、やってきましたタキシードサム。けっこうドギツい青でした。シチューにぷかぷか浮いているように見えますね。セーラー帽はマッシュポテトとベーコンで作られています。

 

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シチューに入っているピーマンが魚の形に切られていたりと細かい演出がニクいですね。こういうの見るとちょっとうれしくなります。

 

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リボンが写ってないですがこちらはフレッシュパンチ。モチーフ云々よりこれはもうフレッシュパンチそのものですよね。キャラクター総体ではなくキャラクター自体を消費する。透き通った青色がとてもきれい。

 

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よく描かれているちっちゃなロールケーキも添えられていました。これもうれしいですね。よく見るとピンの持ち手がキャンディとカップケーキなのもたまりません。サンリオはファンをとても大事にしていることが伝わってきます。

 

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まあ食べるわけですがキャラクターをスプーンで掘っていくのは何だか忍びないですね。どんどん輪郭が崩れていきます。タキシードサムの目はチョコレート、くちばしはパプリカでした。もちろんおいしかったです。フレッシュパンチは甘めのクリームソーダでした。

 

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メニューひとつごとに1枚、ポストカードがもらえます。ハンギョドンがずっと同じポーズでこっち見てるのは何なんだという感じですがとてもかわいい。かわいいのですが、大仰なものではなくお気に入りの小物を眺めてふふふとほほ笑むような柔らかな愛らしさがあります。パステルカラー、80年代。その時代に生まれてはいなかったのに懐かしさを感じるのはどうしてでしょうか。こういう感情を大事にしていきたいですね。

 

www.sanrio.co.jp

4/17(火)まで行われているようなので自分はまた他のメニューを食べに行ってみようと思います。

 

おわり

 

 

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失くした

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お気に入りの手袋を失くした。黒い、革の、仏軍の放出品の、よく手に馴染んで大切にしていた手袋の片方を失くした。大学のときに買って2年ほど使っていた。大好きだった。朝から豊洲に打ち合わせに出ていて、駅から仕事先に向かう途中で落としたのだと思う。スマホを操作するために右手袋を外した。ポケットに入れたつもりだった、しかし入っていなかった。今ここにはない。本当に悔やまれる。

 

俺は執着する、どうしようもなく執着している。思い続ければ帰ってくるわけではないので耐えがたく悲しくて悔しい。クソ、クソ、クソ。代わりはいない。右手袋の不在だけがある。所在無げな左手袋がいっそう虚しさを募らせる。駅にも、打ち合わせで訪れた仕事先にも電話をかけるが「残念ですが届けられていません」とにべもない。Twitterで「手袋 落とし物」と検索してみる。出てくるのは知らない誰かが落としたとりどりの手袋のみである。それら数十、数百の不在が街灯のようにパチパチと灯り俺の手袋の存在を浮かび上がらせる、なんてことはなくてただひたすらに見つからない。手がかりもない。よしんばあったとしてもなんの特徴もない黒い革の手袋が見つかる確率は低いだろう。ありふれているが自分の気に入ったものはこの世にひとつしかないのに。

 

幼いころから物への執着が強かった気がする。気に入ったシャープペンシルは小学校から大学のときまで使い、ゴム製のグリップが溶けてボロボロと剥がれてもなお使い続け、それを失くした時もまた同じように落ち込んだ。飼ってた犬が死んだときよりも気に入っている道具を失くしたときのほうがよっぽど悲しい。気がゆるんだのか、果たして本当は大切にしていなかったのか、少なくとも後者はありえなくてシャープペンシルも手袋も本当に大事で気にかけていた。でもどこかへ行ってしまった。ものを失くすのはつらい。残った左手袋は冬の寒さが収まるまではたぶんずっとつけ続けるのでどこかへ行った右手袋のことをずっと思い続けるのだろう。今はまだ新しいものを買う気にはなれない。豊洲駅周辺に行った人が自分の黒い手袋のことを気にかけてほしい。見つかってほしい。見つけてくれたら心から感謝したい。マジのマジでマジに絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対戻ってきてほしい。