先日福岡に行ってきました。
福岡まで夜行バス片道3600円で行けるとはいい時代になったものです。
なぜ福岡に行ったかというと治験の健康診断があったからです。
寝てるだけでお金になるという奇跡のアルバイトですがたぶんリスクはものすごいです。
豪華なエビフライみたいな展示物がありました。
これは祇園山笠の飾り山笠らしいです。
すごい。
時間をテキトーにつぶして健康診断を受けに行きました。
実施会場に到着し、問診票に記入します。
記入し終わってマンガを読んでいたらすぐに別室に呼び出され今回の治験には参加できないと言われました。
幼いころにわけわかんない心臓の病気にかかっていたので治験を受けてどうなるかわかんないそうです。
治験受けて死んだら誰かのせいにできていいのになぁとか思うのですが所詮人の子、やっぱり死にたくないので交通費をもらってすごすごと引き下がりました。
俺は病気こさえててもやれる!みたいな伝説のボクサー的ガッツでぶつかってくる被験者なんか恐ろしいですものね。
調べたら治癒しても突然心筋梗塞で死ぬことがある病気だということが分かってメチャクチャブルーになりました。
夜まで福岡をうろうろしてバスに乗って帰りました。
今回福岡に行ったのは健康診断のためだけではありません。
それは「博多通りもん」という福岡限定のメチャウマなお菓子を買うことです。
博多通りもんです。
おまんじゅうです。
中は白あんです。
メチャクチャおいしいのでコメントがただの説明になってしまいました。
ひかえめな黄金色、一口頬張るとバターの香りが鼻に抜け、あとからミルクの風味が追いかけてきます。
皮は薄めですがやさしい歯ごたえを残しており、中のしっとりとしたあんにアクセントを添えてくれます。
まろやかな白あんはとても濃厚ですがしつこさは一切なく、さらりと口の中でほどけ余韻を残して雪のように消えていきます。
もういくらでも食べられちゃうわけですよ。
もっとたくさん買っとけばよかったと後悔しました。
この「博多通りもん」は福岡あたりでしか購入できないんですよね。
大阪、京都では手に入りません。
デパートでときおり催されるご当地物産展に行くか通信販売にて購入するしかないのです。
しかし通販は送料がなかなかに高くて送料だけで「博多通りもん 6個入り」が買えちゃうので通販はオススメしません。
福岡でしか売ってないんですよコレメチャクチャおいしいのに。
全国展開すればかなり売れると思うんですけどね。
また「博多通りもん」はCMが秀逸です。
なんか言ってくるそばかす純朴ジャガイモ少女にジジイが無理やり博多通りもんを食わせて丸く収めるというCMなんですが(別バージョンもある)、
「ま、通りもんば食べんね」
と言うジジイには積年の深みと重みが感じられます。
おそらくこのジジイはなにか辛いことや悩んだりすることがあるたびに通りもんを食べており、通りもんを食べることによって分泌される脳内麻薬でものごとを上手いこといなしてきたんでしょう。
次第に数を増やさなければ脳内麻薬が分泌されなくなったジジイは通りもんを買う資金を捻出するために純朴なティーンエイジャーに
「ま、通りもんば食べんね」
と有無を言わさず博多通りもんを食べさせます。
CMでは通りもんを食べた少女が
「こすかー!」(ずるいの意)
と言うのですがこれは、
「(通りもんには抗えないから)こすかー!」
という風にも解釈できます。
既にこの少女はヤク漬けならぬ通りもん漬けになっているのです。
おそろしい。
CM最後に出てくる男の子がくしゃみをするのですがあれはまさしく通りもんの禁断症状です。
私も通りもんを食べたあとくしゃみが止まりませんでした。
以上のことから考えると二人が冒頭でお寺に願い事をしているのはもっと通りもんを食べたいという願い事であることが自然と導き出されます(ジジイは内緒にしていましたが通りもん関連であることに間違いありません)。
ところで、福岡は別名「修羅の国」と呼ばれています。
これは推論ですが、おそらく博多通りもんが絡んでいるのではないでしょうか。
通りもん漬けになったヤクザが他の組から自らのアガリ(通りもん)を確保するために日夜血で血を洗う抗争が繰り広げられているのです。
福岡に住んでいる友人は街中で銃声を聞いたといいます。
通りもんのために銃が持ち出される始末です。
通りもんはそのおいしさゆえたくさんの人を狂わせます。
ですので、修羅の国、福岡以外には市場がないというのは至極当然のことなのかもしれません。
だって通りもんはメチャクチャおいしいですから。
福岡に行く用事がある人は是非「博多通りもん」を食べるといいです。
私は通りもんが食べたすぎてもう頭がどうにかなってしまいそうです。