いきなりおっぱじめてすみません。興奮しちゃいました。
私はチェーンソーが好きです。それもどうしようもなく。どこがいい、というとうまく言い表せないのですがチェーンソーの持つ"最強"の雰囲気が好きです。
ブンブンブブンとかき鳴らしバリバリバリリと音を立てて切断する、その一連の暴力の様式美がたまりません。
私の思いを表現するため、チェーンソーのマインドマップを作成してみました。
マインドマップとは自分の思考を可視化する一種の発想法のことなのですが、かなり抽象的でわけがわからなくなりました。
しかし、右端の「スーパーアーマー状態」は少し納得できる気がします。
チェーンソーはゲームや映画に多く登場します。屈強な男がチェーンソーを持って襲ってきたり、主人公がチェーンソーで敵キャラ(主にゾンビ)をバッタバッタなぎ倒します。
不思議なのがほとんどのゲームにおいてチェーンソーが少しでも触れたら死ぬという凶悪な仕様になっていることです
(けたたましい音を立てながらチェーンソーが近づいてくるなんて絶望しか感じませんよね ブインブイン)。
それはどうしてなのでしょうか。我々は自然のうちにチェーンソーをヤバくて危ない触れたら即死する武器として認識しています。
チェーンソーは主に林業にて用いられますが、私たちのチェーンソーに対するイメージは即死武器です。その範疇から越えることはないといっていいでしょう。
我々はどこか無意識にチェーンソーを遠ざけ、ゲームや映画の中にのみ登場するヤバい武器として日常から切り離して考えるきらいがあるのではないでしょうか。
否、チェーンソーは健全に日常に同居することができます。チェーンソーと共生することは十二分に可能です。
可能すぎて笑えてきます。ウケる。
チェーンソーを日常へ、それが今回のテーマです。
そこで私は手始めにチェーンソーを使いりんごを切ってみました。
どうですかこの画、あまりにもスーパーナチュラルなのでキッチン用品としてプライムショッピングとかで売ってそうですよね。不自然にご機嫌な外国人が。
チェーンソーの勢いでりんごが後方に吹き飛んでしまいました。思わず笑ってしまいます。チェーンソーの勢いでとがったもみあげも元に戻っています。
これがチェーンソーで切ったりんごです。切り口がなんとも美しいじゃないですか、絶対美しいでしょ?? チェーンソーの振動でりんごの甘みがメチャクチャ活性化されておいしくなっている雰囲気がしますね。
りんごを切って調子付いた私はチェーンソーで昼ごはんをこしらえることにしました。
メニューはワールドワイドにごはん、スタンダードに大根と豆腐の味噌汁、オーソドックスな鶏肉の野菜炒めです。
まず味噌汁に入れる大根を切ります。
ブインブインと音を立てながら温もったバターにナイフを入れるようにたやすく大根が切れていきます。
途中でチェーンソーの挙動がおかしくなり、完全には切断できませんでした。
チェーンソーで大根を切るのは2度目なのですが、こんなこと初めてです。
チェーンソーで大根を切ると、うれしい副産物として大根おろしもいっしょにできます。これってステキな時短テクじゃないですか?みんなチェーンソー使えばいいのに。
ここで悲しいお知らせなのですが、チェーンソーで大根を切ったあと、エンジンがうまくかからなくなりチェーンソーがぶっ壊れました。
このチェーンソーはおじいちゃんの仕事道具で、何を訊かれても学校で使うから!の一点張りでごねて、貸し渋るおじいちゃんに無理やり借り受けたものです。学校で使うわけないじゃん。
そのチェーンソーがぶっ壊れてしまいました。何をやっているのでしょうね、長男なのに。
しかしみなさんにはチェーンソーで大根を切ると大根おろしができて、かつチェーンソーがぶっ壊れるということを理解していただけたかと思います。
どうしようもないので動かないチェーンソーでクッキングを続けます。
次は豆腐です。
あらあら、完全にオーバーキルですね。チェーンソーが動かないので上からチェーンソーを押しつけて切断するかたちと相成りましたが特に問題ありませんでした。
味噌汁の下ごしらえは終了です。
お次は鶏肉の野菜炒めの準備にとりかかります。
まずは鶏肉を切ります。
違和感は感じないですね。むしろ最初からそうあるべきものだったかのように錯覚します。ピンクでてらてらと光る鶏肉と無骨なチェーンソーは相性バッチリですね。
ノコギリのようにギコギコとお肉を切断しました。
なんだかライオンのエサみたいですね。
暴力の権化みたいな画ですね。
にんじんがミンチになっています。
お次はキャベツです。けっこう固いので少々手こずります。
しかし切る間にだんだん楽しくなってきて、思わず笑みがこぼれます。
キャベツを切ってこんなに笑顔になったのははじめてです。
こんなになったキャベツの切断面見たことあります?? 恐るべきチェーンソー。
さぁ役者はそろいました。
いよいよ料理にとりかかります。
まずは味噌汁を作ります。
煮立たせて鰹節を入れて出汁をとります。やはり肝心要は出汁ですからね。
そして大根を入れます。
こればっかりは包丁を使わせていただきました。柔の包丁、剛のチェーンソーだなぁと思いました。
はい、次に豆腐とわかめをいれたらお味噌汁完成です。
日本のまほろばの心withチェーンソーですね。わぁい。
味噌汁が出来上がったところでメインディッシュである野菜炒めをこしらえます。
あーすごい、シズル感がすごい。シズル感まみれですね。ワイルドサイドです。
キャベツとにんじんをいれて、サッと炒めたら野菜炒めは出来上がりです。
全体的に茶色いですね。もうワイルドまみれです。にんじんに火を通すのに苦労しました。
さぁ、チェーンソー料理が完成しました(ごはんは普通に炊きました)。
いやー 実においしそうですね。
味噌汁はしっかり出汁が効いており、豆腐からえもいわれぬ金臭さが漂いチェーンソーの片鱗をのぞかせます。
野菜炒めはどうでしょう、鶏肉はいい感じに焼け目がつきチェーンソーで切ったためかどことなくふわりとした柔らかい食感になっています。
にんじんはシャクシャクと小気味良い歯応えで、その断面にチェーンソーを感じます。舌先でにんじんの断面を撫ぜるとチェーンソーの息遣いを感じることができます。
チェーンソーを見ながら食べるごはんもまた一興ですね。
いやーすごいなチェーンソー。チェーンソーお腹いっぱいです。ものすごく堪能しました。
昼ごはんを食べ終わったあと尋常ならざる胃もたれが私をおそいました。
食べ合わせとかそんなのではなくなにか恐るべきものに胃を握られているような、チェーンオイルだったりどうやらそこらへんが影響しているのだろうと思いますがすべて受入れようじゃありませんか。
ですので晩ごはんは軽めにピザをつまみました。
チェーンソーなので切断が容易です。布を引き裂くようにたやすく切り分けることができました。
ビールを追加してごきげんです。私は家のコップをビーカーにしているのですが、泡立った黄色い液体からはなんだかとんでもないものを想像してしまいそうでなんかイヤですね。
最後までチェーンソー尽くしの1日でした。ここまでチェーンソーが生活に密接になったことは驚くべきことだと思います。
チェーンソーは即死武器ではなく、私たちの生活を豊かにする道具として機能していくはずです。
お昼の番組で平野レミがチェーンソーで食材を切る光景もそう遠くないかもしれません。
いやー それにしても最高の1日だったな〜