食べたことなかったので牛丼キングを食べた

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これは牛丼キングだ。通常の牛丼とは違い、すり鉢のような器に盛られてやってきた。量もさることながら肉の量がすごい。店員に注文するとさも当たり前のように提供された。本当にあるんだ。

 

すき家にはメガ盛りのさらに上、「牛丼キング」という裏メニューがあることを知っていた。ネットで検索すれば実食レポートが出てくるが自分で確かめてみたかった。牛丼キングはメガ牛丼の2倍の量とのこと。ネットで調べたらメガがご飯320g、肉255gらしいのでだいだい全部で1kgはある。価格は1,140円。牛丼屋にしちゃ高いが量にしては妥当な値段だ。

 

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肉、肉、肉である。ボリュームに満ち満ちた牛肉がたっぷりと乗せられている。ご飯がまったく見えない。箸で肉をわしわしと掘って白飯へたどり着く。

 

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これは食事である以上に、何か大きなものへの対峙でもある。たかだかデカい牛丼を食うことを自分との戦いと表現してしまうと途端に陳腐だが、途中に襲ってくる満腹感を上手くいなし、黙々と食べ進める大食いは自分の底を知るチャレンジとしてなかなかに楽しい。大食いで得をすることはない。むしろ身体を壊すしロクなことはないだろう。

 

大食いに関して、『喰いしん坊!』という大食いグルメマンガがある。ただ主人公がご飯をいっぱい食べ、数多のフードファイターと大食い対決をするという内容でアホらしいっちゃアホらしい。だがそこには大食いをするための「水を極力飲まない」「食べ物をブロック単位に分けて口に運ぶ」などといったロジックがあり、それがとても理にかなっているので興味深く楽しめる。キャラクターが試行錯誤を繰り返し、カツ丼10皿やハンバーガー80個をケレン味たっぷりに平らげるさまは読んでいてわけの分からない凄みを感じさせてくれる大好きなマンガだ。

作中のロジックは日常ですぐに実践できるし、そうした法則に則って、目の前にある大盛りの食べ物を片付けていくのは大きな砦を攻略していくようなワクワク感があり、また大食いの魅力ではないかと思う。 牛丼キングを注文したのもそのような理由からである。

 

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やっと半分を食べ進めた。箸からスプーンに持ち替える。重ったるい膨満感もないし、ペースもちょうどいい。まだ余裕だが猛烈な飽きが襲ってくる。牛肉のしょっぱさ、油を吸ったご飯のもったり感、大食いの敵は飽きである。七味と紅しょうがで味を変えるも状況は変わらない。

 

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味を変えるためにネギと卵を注文した。ネギは食感にアクセントを加え、卵は食べ物の通りを良くしてくれる。食事を楽しむためにそうした工夫も時には必要だ。むやみにお腹に詰め込むのではなく、食べ物に敬意を払い美味しくいただくのが食事の本分である。食べ物を粗末にしてはいけない。

 

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黙々と食べ進め30分ほどで牛丼キングは胃に収まった。ずしりとした重みをお腹に感じる。ただ空腹を満たす牛丼ではなく、こちらにまざまざと存在を訴えかける牛丼。肉の塩辛さがじっとり舌に残り、もう当分牛丼は食べなくてもいいという気持ちになった。最初出てきたときは無理かと思ったが意外と楽に完食できた。次はもっと大きなものにチャレンジしたい。

 

今後はやったことないことを色々試してブログで書けたらな〜と思う。だいたい全部やったことないから。

 

おわり