きりみちゃんに会いに築地市場まつりに行ってきた

内容はタイトルそのまんまです。きりみちゃんに会いに行きました。きりみちゃんとは鮭の切り身をモチーフとしたサンリオのキャラクターです。


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かわいい

モチーフが魚の切り身、最初から死んでて血生臭さすら感じさせるのにかわいいキャラクターとして売ってこうとするサンリオの気概が好きです。もちろんキャラクターの造形も性格もサンリオキャラクターのなかでもっとも完成されていると私は思うのですが誰も理解してくれません。他人にこういう話をするとまず「きりみちゃんのどこがかわいいの」と尋ねられます。いやかわいいだろクソが。
 
かわいさの形はそれぞれで、何をもってかわいいとするのかは個人の定規であって無理やり定規を当てられて「かわいい」の説明責任果たさなきゃいけなくなるのはたいへん腹立たしいので全員死んでくれと思っています。
 
ただひとつ言うなれば私は究極のかわいさは「死」であると考えています。その意味で運営母体である鮭本体から切り離された鮭の切り身は切り離された時点で完全に死んでて、死んだ切り身がキャラクターとして生を受けて運用されてるのは非常に興味深い事例で、きりみちゃんから匂い立つ死の香りがいっそうきりみちゃんを怪しく官能的にさせています。
 
言い忘れましたがきりみちゃんってエロいんですよね。きりみちゃんは曲も出してるんですが『きりみの歌〜おいしく食べてね〜』というキラーチューンの0:57、「今夜のおかずは私に決めてよ」という目を伏せてしまうほど挑発的な台詞が飛び出します。これが私の異常な勘繰りだとしてもエロいと感じたものはエロいのです。感性を否定されてたまるかよ。
 
要するにきりみちゃんの中にはエロスとタナトスが同居し、生と死の回転独楽がゆっくりと運動しているのです。きりみちゃんの存在は哲学であると私は思っています。
 
きりみちゃんについて喋ろうと思うと自分自身のボギャブラリーの貧弱さに嫌気が差すのですがかといって理論武装してきりみちゃんを語るというのもまた違う気がしています。言葉が先にあってきりみちゃんを語る?きりみちゃんが先にあって言葉で語る? なんか感性的な部分はうまく説明できなくて、そうした部分を説明できる人がやっぱりすごいんだと思います。ですので最近は食べ物のエッセイを読んで感性的な部分の表現について学んでいます(きりみちゃんは食べ物なので)。
 
以上説明したきりみちゃんに会いに築地市場まつりに行ってきたわけです。前置きが長くなりました。
 
築地市場は今年11月2日に業務を終了し、築地から豊洲へと移動します。今回の祭りは築地市場で行う最後の祭りらしかったそうです。名残を惜しむために行ったわけではないので特に感慨深さは感じません。関係ないのにセンチメンタルに暮れてる人を見ると薄ら寒くなりますね。
 
私は12時半から行われるきりみちゃんショーを目当てに向かいました。ですが築地市場はメチャクチャ大きくてアホほど人がいるので開始に10分ほど遅れてしまいました。入り口からライフル銃を撃っても肉の壁で出口まで貫通しないだろうなってくらいに人がいました。ふざけるなよ。キャリーバッグを持ってくるなクソ共が。
 
人をかき分け汗を垂らしながらたどり着いたステージには、
 
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きりみちゃんがいました。
 
ありがとう、築地。
 
迫力がすごい。
 
私がいなかった空白の10分のあいだに何かしら歌を歌ったようで会場はハイボルテージでした。ですよね。
 
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ちょうど終わったときに到着したので悔やんでも悔やみきれません。我が身と会場の人間を呪うなかきりみちゃんからクイズが出題されました。きりみちゃんのことに関する○✖︎クイズです。
 
1問目は、
「鮭は赤身の魚である」
というクイズ。
 
正解は✖︎です。鮭はもともと白身の魚にのですがエサとかの関係でしだいに身が赤くなっていくのです。
 
1問目からかなりの難問、会場の人たちはほとんど間違えていました。きりみちゃん、容赦ありません。
 
2問目は、
「きりみちゃんは焼き魚である」
というクイズ。
 
焼き魚?と会場がどよめいていました。KIRIMI情報格差があるのでなんとも言えませんがあまりにも愚問ですね。正解は✖︎です。きりみちゃんは生魚です。
週刊アスキーのきりみちゃん特集のインタビューで「生だけど腐らないの?」と聞かれていたときは「夏場はふあんだけどおいしくなる魔法でいつもしんせん、ピチピチ」と答えていました。あまりにも愚問。
 
インタビューはこちら
 
これまた会場の正解率は悪かったです。まさか生じゃないだろう、というぼんやりとしたポリティカルコレクトネスに殺されましたね。
 
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会場には市場の人もいらしていたのですが間違えていました。手前のタオルを巻いでる人です。
 
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もしかしたらきりみちゃんのこの画像を見て勝手に焼き魚だと勘違いしていたのかもしれませんね。余談ですが魚のプロみたいなおじさんがきりみちゃんを見てなんじゃあいつ…ってつぶやいたのはウケました。
 
クイズが終わったあと、きりみちゃんが歌を歌ってくれました。曲は『きりみの歌 〜おいしく食べてね〜』。
 
 
小さな身体で最後までやりきってくれました。もううっとり。もう文句なしです。
 
きりみちゃんの後釜の俳優のトークショーにはまるで興味がないので足早に立ち去りました。
 
会場をうろうろして食べ物をつまんだりしました。やっぱりおいしいです。アホほど高いけど。
 
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別のステージでやってた「つりビット」というおさかなアイドルのライブがよかったです。
 
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よかったです。
 
きりみちゃんに会えて最高の1日でした。
かわいい。