KR90
今日は何の因果か福井県に行ってきました。
福井駅です。
引きの福井駅です。
人々が集まるターミナルであろうはずの駅なのにめっちゃ工事してました。
とりどりの重機がまるでオブジェのようでとってもステキですね。
工事の看板に
「これは恐竜の化石を掘っているんだよ!?」
みたいな乱暴なジョークが書いてあり、そんなオブラートの包み方があるかよって思いました。
そういえば福井県は恐竜の化石がすごいみたいですね。
銀行かなんかのマスコットキャラクターも恐竜をあしらっていました。
恐竜も自分がマスコットキャラクターになるなんて思ってもみないでしょうね。
なぜ今日福井県に来たかというとお薬投与のボランティアをするからです。
コンパクトにいうと治験でかっこよくいうと臨床試験です。
入院したりしてブスブス注射の針を刺されるだけでめっちゃお金をくれるらしいから申し込みました。
数少ない友達に治験に行くことを話すとすごく心配してくれて、ああこの人はとってもいい人だとなんだか嬉しくなります。
心配してくれるのに俺スーパータイラントみたいになって帰ってくるから!!
みたいなムチャクチャな返しをする自分はいったい何なんだろうと思います。
くたばれ 怪物! とロケットランチャーを打ち込まれても仕方がないです。
まぁいくら心配してくれたって友達はお金をくれないので治験をやるわけです。
情の温度は懐を温めるには至りません。
治験のいいなって思うところはマジで自分の身体が資本になることを実感することです。
薬を投与され、同じ時間に周りと同じご飯を給餌され、徹底的に行動を管理され、何度も何度も血を抜かれ、腕を穴だらけにしつつ苦悶しながら硬いベッドでまぶたの裏に大金の夢を見るわけです。
肉体労働よりも肉体労働です。
身体ががんばります。
こういった形で"身売り"をするのです。
きっと治験を何度も繰り返せば自分の価値の濃度がだんだんと薄まっていくことに気づき出すのだと思いますが自分は治験は初めてなので果汁100%です。
果糖ぶどう糖液糖みたいな無機質な混ぜ物は混ざっていません。
ただそういった感じで自分がだんだんと希釈されていくのがなんとなくおもしろいなと感じています。
まずバスに乗るのですが病院へ向かうバスだけやたら人が多かったです。
みんな身売りで金を稼ぐんだなぁとなんか感動しました。
病院について待合室に行くとわりとたくさん人がいました。
みんな比較的若く、大学生っぽい人がほとんどで、友達と来ている人もいました。
特筆すべきはそのメガネ率の高さで、メガネかけてないとレギュレーションにかかって落ちちゃうのかなってちょっと心配しました。
あとほとんどの人がジーパンでキモかったです。
ケミカルウォッシュで周りと差異化しようとしてる人もいたけどやっぱキモかったです。
だいたいみんな雰囲気が似てて目が死んでておもしろかったです。
部屋に通され問診票等に記入を済ませて体温計で熱を計りました。
36.5分で最高にスタンダードな平熱でした。
そして尿検査、心電図、採血などをします。
おしっこが真っ黄黄だったのでビビりました。
なんやかんやあって部屋に戻され明日明後日に結果をお知らせしますと告示され解散しました。
負担軽減費で1万円もらいました。
これもしかして最高かもなと思いました。
診断のため朝から何も食べておらずモーレツにお腹が空いていたので福井名物のソースカツ丼を食べに行くことにしました。
ここがソースカツ丼で有名なヨーロッパ軒でした。
大カツ丼のセットです。
くどくなくさっぱりあっさりでおいしかったです。
特製ソースの酸っぱさ、甘さ、スパイスがカツとご飯にうまく調和していました。
このカツ丼はカツの1枚1枚が薄く、カツ丼ってこんなだっけ?って思ったりしたけどそれなりにおいしかったです。
ただお値段張るので自分で作った方が安くできるなとかついつい計算してしまいます。悪い癖かもです。
はやく入院したりしたいなと思います。
日常の中の非日常へと飛び込んでわくわくしたいです。
おわり