さわやかな朝だよ

素敵だねって君は笑う。

窓から差し込むやわらかな朝日が君の銀歯を鈍く光らせる。春の湖面に反射する太陽のようなうららかな銀歯の光が寝ぼけた僕の頭を揺らす。

本当に素敵だ、と僕も笑う。ねばついた歯列矯正装置が独特の香気を放つ。

そうして僕らはカチャカチャと、小鳥のようなキスをした。